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第三話





 

『どんな人を信頼しますか?』

 
 
そもそも、どうすれば信頼を得られるのでしょうか?



この答えを考える前に、自分がどのような人を信頼するか、を考えてみましょう。

急に言われても、なかなか浮かびませんか?


立ち止まって考えてみると、立野くんのように、よくわからないケースがほとんどでしょう。




まずは、尊敬する上司や先輩を思い出すのが近道です。

尊敬する人がいない場合は、「あっ、その発言・行動、いいな」と感じた瞬間を思い出しましょう。


仕事を離れて、テレビやマンガ、あるいは小説や映画の1シーンでも構いませんよ。



それでも、全く思い浮かばない人には、ヒントを出します。

実のところ、多くの人が仕事において信頼する言動は驚くほど似ています。

そして、以下のうち、1つでも習慣にしている人は、すごい人です。



例えば…

「思いやりを持って、親切・ていねいに接する」

「成功しても自慢せず、周りへの感謝を忘れない」

「失敗しても言い訳せず、自分に矢印を向けてしっかり反省し謝る」

「クレーム対応など、苦しい局面でも逃げない」

「毎日精一杯努力し、難しい目標でも主体的に粘り強く挑戦し続ける」

「自分の損得よりも、チーム第一という基準で判断する」

「自分のやり方・考え方に固執せず、耳の痛いアドバイスも素直に聴いて、
 言動を改善する」

「チームメイトがミスしたときは、自ら進んで積極的にカバーする」

「人の良い所を見つけて、心からほめる」

・・・などです。



こんなにたくさん、とてもできないって、立野くんのように感じた人もいるでしょう。

でも心配はご無用、そんな完璧な人はいません。野路先輩が言う通り1つだけでもできれば立派です。



とはいえ、「順番をつけること」は大切です。

自分が一番大切にしたいことは何か、を考えてみましょう。最初は1つだけでも構いません。


もちろん、順番が変わることはあります。それでOKです。


この一番大切にする言動は、人によって大きく異なります。正解はありません。



言い換えれば、この順番こそが「価値観」、すなわち「仕事で最も大切にすること」「めざす姿」なのです。


『目的』に近いかもしれません。
  
そしてそれらを、まずは1つでも「習慣」にできれば、それだけでほぼ間違いなく、今より信頼される人になるでしょう。










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