





人を動かす④
~最後、三つ目のキーワード
『関係』……実は最も難しい?~
「部下がやる気になって自ら動くのは、
上司との『関係』が良好な時である」
今回の結論はこの一文に集約されます。
おそらく殆どの上司が理解しています。
しかしながら、大変難しいのです。
心理学を基にした、上司に必要な言動は
「部下に関心を持つ」「一体感がある」
ですが、これら以上に重要なのが、
部下が『安心できる(上司との)関係』の
構築です。
真っ先に思い浮かぶのは「怒らない」
ですが、これは必要条件であり
十分条件ではありません。
「部下の安心」のためには、
まず上司が自らの判断基準を明示し、
それを厳守することが大切です。
例えば
「協力し合って助け合う」が
判断基準だと明示した後、
周りの人にすぐ頼る部下に対して
「それくらい一人でやるように」
と短絡的に指示してしまうと
矛盾が生じてしまいます。
この「協力」と「独力」を調和させて
「一貫性のある上司だ」と
部下に感じてもらうことが
「部下の安心」につながるのです。
そして『関係』での最重要ポイントは、
上司が部下から
「人として〝信頼〟される」ことです。
部下から
「人として〝信頼〟される」ために、
上司が最も心がけるべきは
〝率先垂範〟…逃げないこと
…そして〝公平無私〟…特に〝無私〟
即ち、自分or誰かが
「ラクする/トクする」ではなく、
〝会社(さらには世の中)にとって
プラスかマイナスか?〟
で上司が常に判断するということです。
こうして
「部下から人として〝信頼〟され」
「安心できる『関係』を構築する」
ことが結局は部下のやる気に
つながります。
以上、
『充実』
『希望』
『関係』
の順で話しました。
実際に実践する際は、
『関係』
『希望』
『充実』
の順で進めていただけると
成功しやすいかもしれません。
みなさんの「人を動かす」力が
少しでも前進し、
上司として成功されることを
祈念しています。
参考資料:植木理恵著
「本当にわかる心理学」