スキップしてメイン コンテンツに移動

第三十話

 




新入社員に厳しさは必要か?(Part)

 

 

前回、新入社員とみなさんでは、

育った時代の空気がまったく違い、

以前のような「厳しさ」は不要であり

強制的な厳しさはなくても

大成功している若者はたくさんいる、

ということを言いました。

 

それでは、どうすれば

新入社員は育つのでしょうか?

 

結論を言えば、確実に成功するやり方は

誰もわかりません。

 

しかし、リクルートのアンケートで

10年前と現在を比べると、

はっきりとした傾向が現れています。

 

『上司に期待すること』という

質問に対する新入社員の回答に

注目しましょう。

 

最大の増加項目は

「ていねいな指導」

続いて「ほめること」

そして「傾聴」です。

 

最大の減少項目は

「仕事への熱意」

続いて「引っ張るリーダーシップ」

そして「厳しい指導」です。

 

要するに、

自分の話を「傾聴」して、

「ていねいな指導」をして、

「ほめてほしい」ということです。

 

これを見て「甘すぎる!」

と感じた人もいるでしょう。

しかしながら、これが現実です。

 

しかも、最近の就活で学生さんは

「入社3年以内離職率」

という数値に注目しており、

新入社員がたくさん辞めると、

翌年以降の採用活動に

マイナスとなる可能性もあります。

 

平成の前半とは違って

「辞めたければ辞めろ!」とは

なかなか言えない時代なのです。

 

 

もちろん、

「傾聴」「ていねいな指導」「ほめる」

これらはあくまで全体の傾向です。

あなたの会社の新入社員が

実際に『上司に期待すること』は、

聴いてみないとわかりません。

 

ただ一つ、

確実に言えることがあります。

 

それは新入社員、あるいは若手が

成長するのは

〝困難を克服した瞬間である!〟

ということです。

 

要するに、

困難なテーマを与えることは必要だが、

そのプロセスにおいて

「厳しい指導」ではなく

『ていねいな指導』を

心がけることが大切だと思われます。

 

新入社員の育成に

100%確実な方法などありません。

本文がわずかでも参考になったら、

こんなにうれしいことはありません。

 



このブログの人気の投稿

第三十五話

人を動かす③ ~二つ目のキーワード『希望』……暗闇では〝光〟が必要~   冒頭から半世紀以上前の ややドライな実験の話で申し訳ありません。   米国の   ジョンズ・ホプキンス大学で、 ラット ( ネズミ ) を 「溺れ死ぬか、生きるために泳ぐか」 という過酷な状況に置いた場合、 何時間くらいがんばれるかを調べました。   結果は 「最短 15 分、最長 60 時間以上」と 実に 200 倍以上の差がつきました!   さらに調べたところ 「がんばれば苦しい状況から抜けだせる」 という〝光〟を見出だす 成功体験を積ませたラットは、 15 分では一匹も溺れず、 すべて 60 時間   程度粘ったとのことです。   人とラットは違います。 しかしながら、人も『希望』が見えれば がんばりやすくなります。 暗闇でも〝光〟があれば、 そこに向かって歩んでいける という感じでしょうか。   仕事では 「がんばればうまく行く」 「十分にやれそうだ」 という〝自信〟がまずは必要です。   逆に 「がんばってもうまく行きそうにない」 「とてもやれそうにない」というように 〝光〟が全く見えていない部下を やる気にして動かすのは至難です。   勿論、精神論だけで『希望』は見えません。 部下が〝自信〟を持つためには、 「何をどうすればいいかわかる」 と心底納得するまで寄り添って 具体的かつ細分化された 〝道筋の明示〟をすることが必要です。         部下と共に歩む中で、 適切なフィードバックを与えつつ、 『希望』への接近を部下が実感できれば、 やる気も上がりやすいと言えます。     以上が 「人を動かす」ための第二のキーワード 『希望』の概要です。   ポイントは〝自信〟 及びそこに至るまでの細分化された 〝道筋の明示〟です。   次回は三つの中の最後のキーワー...

第三十四話

  人を動かす②  ~ほめれば人は動くのか? …一つ目のキーワード 『充実』 ~   前回、約 30 年前に比べて今は部下、 特に若者を動かすのが格段に難しくなり、 やる気になって働いてもらうためには どうすればいいか、 学問を参考にしつつ、 いずれも私見ですが 3 つの角度から考えると言いました。   まずは巷でよく言われる「ほめる」です。   若者に限らず、 人はほめられればうれしく感じて やる気にもなり、 自ら進んで動きやすくなります。   とはいえ、 いつでも何でもほめていると、 ほめられる側のうれしさも減ってしまい、 やる気も当初ほどは上がりません。   増して、 嘘っぽく聞こえるよう“棒読み”なら ほめない方がいいでしょう。   ほめることは確かに重要ですが、 “ほめるオンリー”で部下がやる気になり、 さらには 自ら進んで動くのは難しそうです。     そもそも 部下はほめられて 何を得るのでしょうか?   大胆に言い切ってしまえば…   『充実』   …です。   それではこの 『充実』 は、 ほめられる以外 どのような時に 部下は感じるのでしょうか?   まずは自身の「成長」、 そしてチームなど周りの人たちへの 「貢献」です。   自分は今成長できた! と実感できる時 ……平たく言うなら、 今までできなかったことが できるようになった時 人はうれしくなります。   加えて、 自分の成長によって チームの目標が達成するなど 「チームに貢献できている!」 と感じられれば俄然やる気が出ます。   実はこの「成長」と「貢献」を 部下が感じたまさにそのタイミングで、 上司がほめて感謝すれば 部下のやる気が 爆上がりすることもあります。   さらには 「仕事が楽しい」 と部下が感じれば、 放っ...

第三十三話

  人を動かす①   約 30 年前、 仕事で部下などの「人を動かす」ことは 今ほど難しくありませんでした。   なぜなら、 当時は“パワハラ”という言葉さえなく 若者を中心に働く人がたくさんいて、 いくらでも交代要員がいたからです。   「交代要員がいる」のは 「辞めさせてもいい」と 当時はほぼ同義でした。   よって、かなりの上司が 『恐怖と利害』を活用しました。   『恐怖』の代表例は「罵倒」です。 『利害』は「昇格・勤務場所」 あたりでしょうか。   例えば、 指示に従わない部下には 「大声で怒鳴り」、 「昇格をネタに釣ったり脅したり」して 「 ( 地方 or 不遇な部署への ) 左遷」 あるいは 「 ( 有望な部署への ) 栄転」をチラつかせて 「動かす」のです。   現代ではこのような手法は使えません。 パワハラが絶対不可になったからですが、 加えて働く人、中でも若者が激減して 交代要員がいないことも理由の一つです。   よって「人を動かす」、 即ち「やる気になって働いてもらう」のは 難しくなったのです。   「人を動かす」方法を ネットで調べても、書店に行っても たくさん見つけられますし、 優れたリーダーは 自分なりの「技」を持っています。   しかし、 それらの成功事例を 自分に転用しようとしても なかなかうまくいきません。   なぜなら 上司も部下もそれぞれ個性が違い、 歩んだキャリア、 働く目的も異なるからです。     では、 職場で、ある程度転用できそうな 「人を動かす」方法はあるのでしょうか?   次回以降、 先人の知恵や研究の集積である 学問などを参考にしつつ、 いずれも私見ですが、 3 つの角度から 考えてみたいと思います。   前振りとして、 まずは「ほめる」について 以下少し話します。   ...