〝レジリエンス 2〟 ~困難な状況から回復する力~
前回は、大失敗したときの注意点を言いました。
大失敗のダメージから回復するのは、難しいことです。
しかしながら、衝撃的な悲劇でも、少しは自分でコントロールし、回復していくことは可能です。
その際、ぜひ押さえておきたい「考え方」が3つあります。
「もっと最悪な事態が起こっていたら・・・、と想像してみること」です。
そもそも大失敗をした人に、こんなことを言うのは酷です。
しかし『もっと最悪!』は本当にあります。
降格されたとしても、懲戒免職されたわけではありません。
病気で会社を辞めることになっても、一生再起不能になったわけではありません。
あなたはきっと辛くて大変でしょうし、実際そうだと思うのですが・・・それでも最悪ではないのです。
2つ目は「誰かの役に立つこと」です。
一瞬、脈絡のなさを感じましたか?
しかし、誰かの役に立ち「ありがとう!」と言われれば、どんなに小さなことであっても、うれしいものです。
大失敗によって、仮に仕事のスケールが大幅に縮小しても、誰かの役に立てれば、自分が大切な存在であることをはっきりと認識でき、自信に繋がります。
これが回復への確かな一歩になります。
最後は「大失敗の中に〝価値〟を見いだすこと」です。
あなたはどんな人を目指していますか?
その人は、多分たくさんの大失敗を経験しているはずです。
そして、大抵、その大失敗を「いい経験だった」と総括しているものです。
今、苦しみの真ん中にいるのなら、それは本当に本当に大変だと思うのです。
激しく後悔する、あるいは誰かを恨んでいるのかもしれません。
それでも、残念ながら、過去と他人は変えられません。
自力で状況を好転させられないのなら、自分自身の考え方を変えることです。
あなたが全く望んでいないこの現実を、数年後に振り返った時、「いい経験だった」と笑顔で語ってくれる日が来るのを願っています。