後輩指導で気をつけたいこと( Part Ⅰ) 社会人2年目以上になると、たいてい後輩ができます。そうすると、後輩を指導するというケースも出てきます。さらに年次を重ねれば、中には昇格して、部下を持っている人もいるでしょう。 聞くところによると、後輩や部下の指導に関して、大した悩みもなく、うまくできているという人は、案外少ないようです。立野くんも大江さんも〝極意〟を知りたがっていましたね。どうすれば後輩指導がうまくできるか、というのは永遠のテーマであり、残念ながら〝必勝パターン〟はありません。 以下は、最初に気をつけたいことを考えてみたいと思います。 それは後輩を「理解する」ことです。 理解が進めば大きな前進です。例えば、教え方一つにしても、マニュアル通りの教え方ではうまくいかなかったとしても、より確率が高そうな教え方を選択することができます。 では、どうすれば後輩を「理解する」ことができるのでしょうか? まずは、よく「見る」こと。注意して観察すると言ってもいいかもしれません。教えた時、どんな表情を浮かべ、どんな反応を示すか。また、周りの人から強く言われた時どうするか。誰からも指示を受けていない時どんな行動を取るか・・・など、あなたも仕事で忙しいとは思いますが、少しでも後輩の表情の動きや言動をよく見てあげましょう。 もう一つは全力で「聴く」こと。後輩の話を傾聴するのです。その際、最低、仕事の手は止めて、できれば〝胸を向けて〟〝熱烈に〟聴いてあげましょう。笑顔など〝穏やかな表情〟があればなおいいです。万一、話の内容に問題があっても途中で口を挟まず、最後まで聴いてあげてくださいね。これだけで、後輩の考え方、性格、さらには理解の深さ、視野の広さなど、いろいろなことが理解できるはずです。 「見て」「聴いて」、そして「理解する」・・・ あなたもよくよく思い返したら、入社間もない若手の時に、親切な先輩から、同じように育てられていたのかもしれませんね。 後輩指導はここから始めましょう。
立命館大学経済学部同窓会から若手同窓生に向けて『社会人として独り立ちするコツ』をマンガ形式でつらつらと掲載します。肩の力を抜いて読んでいただければ幸いです。